彩子ちゃん(仮名)とはじめて会ったのは、大学のサークルだった。
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上京して右も左もわからず、「まあ、とりあえずサークルでも入っとくか」と入部したサークル。その部室の一番奥に、彼女はいつも座ってニコニコ笑いながらジュースを飲んでいるのが常だった。
あれだけ飲むのになんでこいつ痩せてんだ?と思うスレンダー系。
外見的には、地味ってほどでもないけれどかといって派手でもない、女子大生としてはいたって中間のタイプ。
顔にしても、まあフツーにかわいいって感じのレベルで、「うわ、美人!!」ってタイプではなかった。
サークルって言うと、結構スターっぽい存在の子とそうでもない子にはっきりわかれるところがあるけれど、彼女は明らかに後者に属するはずの子だった。
一方で、彼女はいわゆる「誰にでも好感を持たれる」娘でもあった。
男受けするとか媚びるとかそういうこと一切なしの非常にサバサバした娘なんだけど、一方で気遣いはできる一面も持っていて、とても気分よく付き合えるのだ。
だから、彼女はわがサークルでは、モテモテとはいかなかったものの、いわゆる「友人としてはサイコー」な面子としてしっかり一定の支持を集めていた。
もっとも、本人は時々「・・・あー、こんなんだから私には彼氏できないんだよねぇ」と冗談交じりなのかなんなのかというセリフを吐いていたが。
サークル入部後4ヶ月が経過した頃、私も彩子ちゃんとは、いわゆる「バカ友」というか「悪友」というか、そんな感じの付き合いになっていた。
酒飲んでバカ話してっていう、学生にはお決まりのパターン。
ただ、親しくなってみてわかったが、彼女には妙に、本音が見えないところがあった。
話す内容とか態度とかはかなりぶっちゃけ系の娘ではあったのだけれど、根っこの部分で冷静というか。
ただ、基本、あまりベタベタした関係が嫌いな我がサークル(無論私も)では、この姿勢はむしろ好評を博しており、方向性こそちがうものの、彼女はしっかりメインの面子としての地位を獲得した。
夏休み前の時期だった。この時期には、何がそうさせるのか、不思議なくらいカップルができるものだ。
気が付いたら周囲はカップルだらけになっていたが、私にはそういう色めいた話はないまま、そのまま夏休みになった。
カップル大量成立の結果かどうかは知らんが、かなりの面子が夏休み開始早々旅行に出かけてしまい、その日、部室には私ひとりがクダを巻いていた。
セミがうるさいくらいに鳴いている。外はうだるくらいの熱気だったが、幸い我が部室にはボロいながらもクーラーがあったため、そこそこの快適さが維持されていた。
延々続くセミの声を聞きながら、私はただひたすらにグテーっっとしていた。
と、いきなり部室の扉が開いた。誰かと思えば、彩子ちゃんだった。
「あれ、どしたの」
「いやー、みんな旅行とかいっちゃってるでしょ、暇でさ、誰かいないかと思ってフラフラきてみたんだけど・・・」
「見てのとおり」
「見てのとおりだわね」
まあせっかくきたし、ということで、自販機でジュースを買ってきた。
とりあえず乾杯。幸い、部室ならダラダラいても快適だし、バカ話のひとつもできるだろう。
「最近どーよ」
「どーもこーもありませんねぇ。皆さんお幸せなことで」
「彩子ちゃんはそういうネタないの?」
「そっちは?」
「あればここにいねえよ」
「あたしも同じく」
「まあ、皆さん幸せなのはいいことだけどな」
彩子ちゃんがいきなりニヤリとした。あまりこれまでみたことがない表情だったので、わたしは一瞬、何か地雷踏んだかとビクっとしたくらいだ。
もっとも、それは地雷ではなく、彼女はそのまま笑って言った。
「皆さんお盛んなのはいいことともいうわよね」
彼女はいきなり、スッと座る位置をずらして、私の近くに寄ってきた。
チェックのミニスカートが軽くよれて、白いレースの裾がちらりと見えた。
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えーと・・・
私の思考はここでカタまった。何が起きたのかが判断できなかったのだ。
えーとえーとえーとえーと・・・(以下エンドレス)
判断できないまま目を見開いていると、彩子ちゃんが怪訝な顔をした。
「え、えーと、何かあたし変なこと言った?」
別に妙な他意はなかったらしい。一気に空気が緩む。
私も一気にぐたっとした。ぐたっとした瞬間に、さっきのスカートの裾から見えたものが意識されてしまった。
先にハッキリ書いてしまうが、私はスリップが大好きだ。ヌードよりもパンチラよりも、スリップの裾がみえるほうが好きなくらいだ。
わかる人にはわかっていただけると思う。スリップを着ているかもしれないと思った瞬間に、意識のメインがそれで占められてしまう感じ。自然、目がスカートの裾部分を追ってしまう。
・・・見たい。あの白いレースと光沢を、もう一度見たい。見られりゃ今日は飯なんていらない、見られただけでおなかいっぱいだ。
あきらかに私の様子は変だっただろう。
さすがに彩子ちゃんも何やら感づいたのか、「あー、何かエッチっぽいこと考えたでしょ?やだなぁ」と眉間を引きつらせつつ空笑いした。空笑いはせめてもの彼女の配慮と思いたい。
思いたいが、残念ながら効果はなし、というかマイナスだ。セリフにしてしまったことで、さっきよりも空気が硬くなってしまった。
とりあえずただの世間話に戻さねば。
「あ、いやー、しっかし暑いよなー今年の夏は」
・・・如何せん、部室でクダを巻いていたくらいだ、ロクなネタが浮かばない。しかしとりあえず無理やりに(会話の脈絡は無視して)しゃべったセリフに、気まずかったのはお互い様なのか、彼女は反応を返した。
「あー、ホント暑いよねぇ。外に出る気失くすよ・・・」
とりあえずはOK、と考えたい。
しかし。会話のネタがない以上、それ以上の話の進展は見られなかった。
お互い、同級生が謳歌しているであろうラブラブ状態の件には触れないようにしていたが、そのおかげで会話の題材は著しく制限されていて、やむなくふたりとも並んで座ってボーっとせざるを得なかった。
セミがミンミンとうるさい。窓を開けてるわけでもないのに、室内に響きわたっている。なんとも気だるい感じの時間が流れていく。
気づくと、数時間がたっていた。そろそろ夕方だろう、窓の外が徐々に赤くなり始めていた。
「あー、もう一日が終わりか・・・」
彼女がふと、つぶやいた。
「はやいねぇ」
「ホント、こんなんだったら、一年なんてあっという間だよ」
彼女は立ち上がって窓を開けた。多少は涼しげになったものの、それでもむっとした空気が室内に入ってきた。セミの声が一気に大きくなった。
「人ひとりいないよ。ほんとに人っ子ひとり」
彼女が軽く窓枠に向かって身体を傾けた、そのときに、窓からの風がふわっと、本当に軽く、彼女のスカートを揺らした。
裾がふわっと翻り、白いレースがあらわになった。一瞬だったけれど、私の目を完全に釘付けにするには十分だった。
彼女が言った。
「あのー、なにをみてるのかな?」
努めて冗談めかしてくれたのは彼女なりの配慮と思いたい。思いたいが、これは正直どうしようもない。
一応笑ってはいるが、額に血管が浮き出てるのがあからさまだ。
・・・しゃーねえか、短い友情だったな。
「あー、まあ、ちょっとスリップを」
もはや半ばヤケで、私は言った。と、彼女の血管がふっと消えた。なんだ、そりゃ。
「へ、スリップ??」
彼女にとっては予想外だったらしい。かなり珍獣でもみるかのようにこちらを見ている。
「ええ、スリップがたまんない人種でしてね」
「・・・へ、へー・・・そういう性癖もあるんだ・・・」
かなりあきれて、というか引いてはいるようだが、とりあえず怒りはおさまったようだ。
パンチラでもみられたと思っていたんだろうか。とりあえずは良かった・・・
「でも、エロ男!」
ちょっと甘かったか。こりゃ終わったな。退部届でも書くべきか、いよいよアタマの中で検討を始めたところで、彼女がいきなり近寄ってきた。一発くらい殴られるかな、と思ったのもつかの間。
いきなり彼女が軽くスカートの裾を持ち上げて笑った。
今度ははっきりと、私の目と鼻の先に白いレースが現れた。
結構ゴージャス、細密な花のレース。風でふわふわと軽く揺れているそれは、夕日を軽く反射して糸の目がオレンジ色に光っていた。
「じゃあ、こうすると興奮しちゃうわけだ」
その笑い顔は、夕日の光を背にしていたせいか暗く、異様に怪しく見えた。
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カテゴリ:女学生エロ体験談(男性視点)