チカチカと点滅する、安っぽいこと極まりない電灯の光。
それに照らされた妻の、腰の下をむき出しにした後ろ姿は、卑猥そのものだった。
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ただ、俺は妻の張り上げた声に慌てた。あれじゃ、いくら人の来そうにない公園といったって、意味がない。
下手したら、トイレの外どころか、道路にまで聞こえているかもしれない。このあたりの住人ならまだしも、警官でも通りかかったらアウトだ。
高く張り上げた声が、ようやく途切れたところで、俺は声を掛けた。意識したわけではなかったが、ひそひそ声になっていた。
「お、おい、少しは声抑えた方が…」
「む、無理ぃ!ナマのち●ちん、気持ちよすぎて…んぁあっ!」
ダメだ。完全に世界に入ってしまっている。
これでは、止めても無駄だと思った。
それに、考えてみたらある意味ではこうなるのは当然だった。我慢ができなかったからこそこんな、バレンタインらしくない場所でセックスしているのだ。
本人だって、もうどうしようもないんだろう。
ただ、人のことは言えない。普段あり得ないほどに乱れた彼女の様子に触発されて、俺も自制心が効かなくなる寸前だった。
腰をもっと思い切り振りたい。激しく出し入れして、すぐにでも妻の中に出したい。
そんな心の声が、みるみるうちに頭の中を満たしていく。
こうなったら、素直にそうしようじゃないか。その方が、結局誰かに聞き耳を立てられる可能性も低くなる…
思い立ったら、もう止まらなかった。
大きめに腰を引き、俺は思い切り、妻の膣内の奥までち●こを突っ込んだ。
「あ、ひぃ、いぃ…っ!」
さすがに、妻の声が途切れた。脚どころか、全身がブルブルと震える。
腰に添えた俺の手のひらに、小刻みな振動が伝わってくる。
それは、妻の中に深々とつきささったち●こも同じだった。
震えで膣肉が複雑にくねり、ち●こ全体を激しくねぶりあげた。
「う、うお…」
「…あ…ん…ひ…響い、たぁ…今の…」
ようやく妻の震えは弱まってきたものの、膣の中はあんまりにもねっとりしていた。それが、ぐっ、ぐっと、まるで心音のようなテンポで締め上げてくる。
自分で押し込んでおきながら俺は動けなくなった。
頭が朦朧としたほどだ。
俺を動かしたのは、やはり妻だった。
「ね…ねえ、激しくして…今日は、もう…」
「あ、ああ…」
声を掛けられて、おれはようやく我に返った。
それでも、欲求は膨らむところまで膨らんだままだ。股間とおなじように。
俺は、息を大きく吸った。彼女が満足するまで、射精するまで動きを止めないように、頭に言い聞かせる。
それから、一気に動いた。膣肉の抵抗をかき分けるように、奥深く突っ込む。
「あ、きてるぅ…奥まで、奥まであなたの、来てるぅ…!」
「んっ…どうだ…!?」
「気持ちいいっ…あっ…ああっ…そ、そうっ…いいのお…!」
普段以上にぬめっているのはもちろん、妻の膣内へ押し込む時の手ごたえも、まったく違った。
ひと突きごとに、まるで押しつぶされそうな圧迫感が、ち●こ全体を覆いつくす。
それでも、ものすごい量の粘液のおかげで、挿入そのものが妨げられることはまったくなかった。
「あ、あなた…今日、すごい…ち●ちん、大きいよおっ…!」
「そ、そうか…俺も、いいっ…!」
「ああっ…つ、つながってる……もっと…もっとお!」
動きづらい個室の中で、それでも妻は耐え切れなかったのか、上半身ごと身体をくねらせた。
その拍子に、膣内には妻の蜜がさらにあふれ出た。もともと熱かった妻の内部が、ますます温度を上げていく。
「あ…突き上げられちゃう…あなたので…お、おま●こ…おかしくなっちゃうぅ…っ!」
「ほ、ほらっ…もっと突くぞっ!」
「あ、そんなっ…嬉しいぃぃ…あああっ!」
妻の言葉は本当に常軌を逸してきた。
それにつられて、俺もどんどん煽られていく。
どこまで乱れるのか。狂う所まで狂った妻の姿がどんなに淫らなのか、それをみたくて仕方なかった。
いつの間にか、俺は全自動の機械にでもなったかのように、狂ったように腰を振っていた。
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「ああっ、あっ!あー…あうぅっ!」
「くっ、ふっ、…うっ…」
お互いうめき喘ぐだけで、もう何もしゃべることはなかった。
しゃべろうにも、頭が働かないのだ。
俺も、射精のことしか考えていなかったし、多分妻も自分がイくことしか考えていなかったと思う。
異様な臭いとチカチカ照らされる電灯の光の中でのセックスは妙に現実感がなく、さらに俺の理性を失わせていった。
我慢を考えなかったせいだろう、ほどなく、根元が熱を持ってきた。
射精が近い。
「ふっ、ふっ…はあ…お、おい…イけそうか…!?」
かろうじて頭を回し、それだけ言った。
「ああっ!…あぅ…うん…っ!もうすぐ…あああんっ!」
「そうか…俺も…もう出るぞ…」
「…いっぱい、出そう…?」
「ああ…」
「…出して…!溢れちゃうまで…わたし…わたしもう…!」
ぐにゅりと、膣全体が俺の射精を促すかのようにもう一度くねり、そして猛烈な締め付けが来た。
竿の中に、痛みに近いほどの熱さがこもる。
ここまでだ。
俺は最後にもう一度、ぬける寸前まで腰を引き、そして、子宮まで届かんばかりの勢いで、妻の中に押し込んだ。
妻の入口で、摩擦の勢いでぷちゅっと粘液が弾ける音がした。
「ああ―――――――――――――っ!」
狭い便所中に、妻の今にも擦り切れそうな高い声が響きわたった。
精液を最後まで出し切ってから、俺はち●こを妻から引き抜いた。
すっかり緩んだままの膣から、俺の精液が足元の和式便器にしたたり落ち、ぽちゃっと小さな音を立てた。
「はあ…はあ…」
妻はまだ、息を荒げていた。
俺も完全に息が切れていたから、お互い様だ。
「ま…満足、したか…?」
「う…ん…すごく…」
妻がフラフラと身体を起こす。その拍子に、ばさりと、かろうじて腰に引っかかっていたコートとワンピースが落ちてきて、妻の太ももを中途半端に覆い隠した。
「それ、しばらくまくっといた方がいいんじゃないか…?」
俺は言った。何しろ、彼女の股間からは、まだボトボトと粘液が垂れ落ちているのだ。
直接便器に落ちている分はもちろん、次々に脚を伝って液体が流れ落ちて着ている。
この分だと、どう考えても一張羅を汚してしまう。それは妻だって不本意だろう。
でも、妻は言った。
「いいよ…今日はもう…。帰ってクリーニングにでも出す。なんかもう、そういうのまで気にする気になれなくて…」
「そうか…」
「…ごめんね。せっかくチョコ、くれたのに…わたしのせいでムード台無しにしちゃって…」
「いいよ、俺も楽しんだし…」
「…ふふ」
「ん、どうした?」
「ねえ?久しぶりのわたしの中、どうだった?」
「ん…き、気持ちよかったよ…」
「ふふ…ふふっ」
嬉しそうに妻はもう一度ほほ笑んだ。さっきまでとは違って、いつも通りの、小動物っぽいかわいらしい笑顔だった。
それから彼女は、後始末にかかった。後始末と言っても、できることは限られている。
あの感じじゃ、外からちょっと拭いたくらいでは、次から次へと流れ出てくるだけだ。
でも、それこそ仕方ないだろう。俺はち●こをティッシュで拭きながら、ワンピースの中に手を突っ込んでいる彼女の様子を眺めた。
多分もう裏地とかはシミになってるよなあ、多分…そう思っているうちにも、彼女が吹き損ねたのだろう。白く濁った液体がつーっと、意外に早い速度でワンピースの下から脚を伝って流れ落ちてきたのが見えた。
俺は、もう一度勃起しそうになった。
ホテル探しとセックスで時間を食った分、家に帰り着いたのはもう終電ぎりぎりだった。それでも興奮が冷めなかったせいか、疲れはあっても眠気はあまり感じなかった。
とりあえず一緒に風呂に入ろうということになったが、いざ服を脱いでみると、妻の下着は道中漏れてきただろう俺の精子にまみれていた。
妻はその日はじめて恥ずかしそうな顔をしたが、俺はその表情に我慢できず、もう一度、立ったままで彼女に挿入した。
その時のことで味を占めたわけではないけれど、バレンタインにお互いチョコを渡し合うのは俺たち夫婦の新たな習慣になった。
さすがに最初のように驚いた様子はなくなったけれど、それでも何回渡されてもうれしいものらしく、妻は大喜びしてくれる。
それに、これも最初の時ほどではないとはいえ、渡した日の夜は、妻の乱れ方が違うのだ。
だから俺は、少なくとも俺たち夫婦が性欲を感じなくなる歳になるまでは、この習慣をやめないと思う。確かに値は張るけれど、いいこと尽くしじゃないか。
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